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藍沢
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カイトとクロロが好きです。
好きすぎてHP立ち上げるくらいには…!
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生存報告、作品補足、拍手レスなど。
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思いつきとリハビリをかねてちょっと書いてみました。
シーン切り取りみたいな感じで書いてみたので、時系列がバラバラ。
ある程度まとまったら、推敲して10万hit企画に移すかも。

▼以下、簡単な設定。
・主人公+カイトはHH原作軸(大体27歳以降)、蟻編終了時点?でトリップ。
・なので多少連載本編のネタバレ発言あるかも(もっとも、今後本編がどうなるかは未定)。
・原作軸以降なので、主人公の性格がアレである。
・むしろ蟻編終了後だと、一癖二癖どころかエゲツナイ性格。<!!
・簡単に言うと、「最強じゃないが強い。何考えてるか分からない」@証言者多数。
・「味方になれば心強いが、敵になれば際どい勝負になる」@クロロ、ゼノさん談。
・首を傾げつつ、「どうしてああなった?」@ジン、カイト談。
主人公はDrrr!!未読。(当然カイトも)
・でも、ここがどっかの作品だとは予想してる。

・なお、藍沢はアニメ+原作3巻までの知識しかまだありません。←
・なのでDrrr!!キャラを正確に把握しているとは言い難いので、ご了承下さい。
・静雄に優しく、臨也に厳しいのが主人公クオリティ。
・inDrrr!!の原因についてはスルー推奨。なぜなら思いつきだかry
・突発ネタなので、シーン切り取りみたいなのばっか。
・隙間保管は、脳内でおk。


以下、本文。

*******************************************


「イザヤ君よおぉぉ! 池袋に来るなって何回言えば、学習すんだテメェはッ!!!!」
「アハハハハ!! シズちゃんに学習だなんて、何て似合わない言葉なんだろうね? その言葉、そっくりそのままお返しするよ。あ、でも単細胞じゃ覚えられないね。残念ー」

 無造作に引っこ抜いた道路標識を風圧と共に振り回した後輩――平和島静雄の額には、例の如く青筋が浮かんでいる。
 『池袋の自動喧嘩人形』の異名をとるこの後輩が臨戦体勢に移ったのは、道路標識をひょいひょいと避けながら軽薄な言葉を並び立てる天敵――折原臨也の存在を、文字通り嗅ぎ付けたからだ。
 こうなってしまえば、静雄が落ち着くまで動くに動けない。
 池袋では見慣れた光景だが、破壊音とざわつく声が大きいのは今が週末だからか。
 日が暮れかけた今、もっとも人手が多くなる時間帯に彼らが遭遇したのは、夜の池袋の不幸の一つかもしれない。
 最近は物騒な話題ばかりがあがったせいで人手が少なくなりつつあったが、時間の経過と共にそれもあっという間に薄れ、日常に同化してしまったのだから人間はやはり慣れる生き物なんだと妙に現実逃避しかけた。

「殴り殺す。捻り殺す。千切り殺す。摩り殺す。いや、むしろ今すぐ殺ス!」
「そう何度も殺す殺す言うのって、語彙が少ない証拠だと思わない? まあ、シズちゃんに流暢な言葉の使い方なんて求めてないからいいけどね」

 メコリ、と静雄が叩きつけた標識の鉄パイプが変形する横で、折原臨也が右手で突き出したナイフがヒュンと風を鳴らして光をはじき返す。
 どう考えても物騒な状況だが、流石に何回も目撃した光景なので心配するのも野暮だ。
 いや、この場合心配するのは自分の身だろう。
 安全圏を見極め距離をとっているとはいえ、ブチ切れた静雄に配慮などという芸当ができるわけがないし、その静雄を相手どって大立ち回りを演じられる折原臨也の心配など馬鹿らしい。

 どちらも池袋をよく知る人間からすれば、『敵にまわしてはいけない人間』だと数えられるのだから。

(しかしまあ。よく、飽きもせず喧嘩できるもんだな)

 手持ち無沙汰で煙草に火をつけその光景を眺めつつ、胸中に浮かんだのは呆れ混じりの思い。
 犬猿の仲なのは間違いないが、学生時代から続いているという『抗争』をここまで繰り返すエネルギーは凄いものだ。そのベクトルを少しは別の方向に向けてみればいいものを。
 そう思うのもまあ、こうして眺められるが故だろう。
 若干脱線した思考をしてしまうのも、視界を通りすぎた標識が離れた路面に突き刺さっているからだ。この場合、木のように生えていると言うべきか、むしろケーキに刺さったロウソクか?

「…どうでもいいか」

 トン、と指で軽く叩いた煙草の灰を落としつつ、腕時計へチラリと視線を向ける。
 そろそろ事務所に戻った方がいいな。あちらもそろそろ、気が済んだだろう。タイミングを計って声をかければ、静雄も少し冷静になってくれるだろう。
 そう思い首を巡らし状況を確認しようとした所で、甲高い悲鳴が上がった。
 若い女性の悲鳴だろうソレに視線を向ければ、赤い塗装の自販機が宙を舞っていた。

 投げつけたのは当然静雄であり、その攻撃が向けられていたのは折原だ。
 それは間違い様がないのだが、派手に繰り広げられた二人の喧嘩の圏内には、週末ということもあってか人気の多い池袋の通りには群集もいた。
 当然、渦中の二人から距離はとっていたものの、二人のことを始めて目撃した人間も少なからずいたようで、放物線を描く自販機の軌道線には人影があった。
 そのことに気づいた静雄が、顔色を変えて何事か叫びかける。
 数秒後に予想できる惨劇に気づいた沿道の女性が悲鳴を上げ、これにつられその場の人間の視線が投げかけられる中、冷やりとしたものが背筋を駆けぬけるのを自覚した。
 それは視界に、ひらりと身をかわした折原臨也がほくそ笑むのが見て取れたからなのか、人の生死を直視してしまう嫌悪からなのか分からなかったが、賑やかな喧嘩がおぞましい惨劇に変わってしまうの確かに肌で感じた。

 しかし、数百キロはあるかと思える鉄の塊が群集に衝突するかと思ったその瞬間、自販機は突然その動きを止めた。


「は?」


 呆然とした中で口から出たのは一言。
 その言葉もポカンとしたもので、計らずともその場に居合わせた皆が同じ形相をしていた。

 それもそうだろう。
 投擲された自販機が人間を押しつぶす光景を想像していたのに、投擲された自販機はその途中でピタリと動きを止めたのだから。

 なぜ? とそれを目撃した人々の視線が物語っている中、突然停止していた自販機に手を添えた人物がいたのに気づいた。

(まさか…、アレを止めた人間がいるのか?)

 いやいやそんな馬鹿な。と思いつつも、平和島静雄という常軌を逸した人物を知っている手前、完全にはそれを否定できない。
 そう内心で首を振っていると、自販機を受け止めていたのが長髪の外人だというのに少し驚いた。一瞬、髪が長かったので女かと思ってぎょっとしたが、すぐにそれが長身で細身の男性だと気づいた。

 その男は顔を顰め、片手で抑えていた自販機と集まる視線の多さに辟易した顔をし、一つ息をついた。

 それがホッとした安堵の息というより、溜息に近いものであったことに疑問が浮かんだが、固まっていた静雄が慌てて彼に近づいていったので周囲の時間も動き始めた。
 惨劇が回避されたことがその人物のお陰であることは間違いないようだが、何となく近寄り難いのは未だざわめいている群集と、渦中であった静雄が揉め事を起こすのではないかという危惧もあり、少し様子を窺ってみた。
 肝の冷えた静雄が素直に謝罪をしているのは間違いないようだが、明らかにその男は困惑していた。
 その表情に巻き込まれたことへの嫌悪や恐怖がないことに少なからず驚いたが、ひょっとしたら日本語の聞き取りができないのかもしれないな。と思ったのは、話しかけた静雄もまた困惑しているのが察せられたからだった。

(――こりゃ、ちょっと間に入った方がいいか?)

 さっきの出来事ですっかり頭の冷えただろう静雄の意識は、確実に今や折原臨也のことは抜け落ちている。
 やや離れた所で静観している折原も、どこか表情の薄い顔でじっと彼らの様子を見ていることから、静雄から意識が逸れつつあるのも間違いないようだ。
 これ以上この場に留まっていては衆目の的であるし、騒ぎを聞きつけた警察が来るとも限らない。面倒なことになる前に、さっさと移動すべきだな。そう思い、一声静雄に呼びかけるべく一歩踏み出した。
 
「あー…、とりあえず移動するべ、静雄。そっちのアンタも、よければ一緒に来るといいぞ」


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トムさん視点よく分からんよorz
でも好きだー。
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