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藍沢
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カイトとクロロが好きです。
好きすぎてHP立ち上げるくらいには…!
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生存報告、作品補足、拍手レスなど。
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臨也を弄りたい(凹的な意味で)と思ってる人が、私だけじゃなくて「ですよねーwww」と思わず言ってしまった藍沢です。こんにちわ。
早く主人公にうざやとかぼっちとか言って欲しいです。
因みに、蟻編以降の主人公とカイト設定にしたのも、臨也の為(凹的な意味で)だったりします。
※大事なことなので2回言いました。

そのせいか、アニメDVDの最終話(地上波未放送)の『天下泰平』で、正臣が臨也に「死ね」ってチャットで言ったことに大爆笑しました。
おかげで藍沢は、正臣君が大好きになりました。紀田君マジリスペクト。


以下、本文。


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「あー…、アイツ間違いなく操作系だな」

 理屈屋でマイペース。おまけに腹黒。更に言うなら頭でっかち。心も狭い。
 自分で何かを支配したい欲求が強く、自己保身にも抜け目ない正に操作系だ。
 まあ経験上、情報屋にはそういうのが多いのは間違いないので特別驚きはしなかったが、

「なんとも中二病の臭いがする男だったな」

 そうぼやきつつ、煙草に火を点けて日の暮れつつある街をぼんやりと眺めた。
 眼前に広がるのはビル群生。ゆるゆると流れる車を目線で追っていると、遠くで響いたクラクションに何だか気が抜けてクシャミが出た。


  ♂♀


 この、どこの世界だかよく分からない場所に放り込まれてから、俺とカイトは別行動をとっていた。

 最初の資金稼ぎと最低限の情報収集期間こそ同行していたが、言葉に不自由しているカイトが一緒では色々と制限が多くなってしまうという一面もあったし、俺の念能力――『百万世界の扉』を有効利用するためにも、俺は一人で動き回ることにしたのだ。
 無論、カイトは難色を示したが、やはり自分が足枷になっている自覚は強かったようで、やがて一箇所に腰を落ち着けるのを承諾してくれた。
 カイトの性格上かなり渋るだろうな。とは思っていたけど、ハンター世界に帰るための手段を探すためだと説いて伏せれば、納得したようだった。

(とはいえ、俺の考えもあながち間違っちゃいなかったように思えるから結果オーライじゃないか?)

 俺たちが最初にこの世界に“放り出された”場所。
 それが、東京の池袋だったことに少し引っかかりを覚えた俺は、カイトに東京都内――それも池袋に居を構えてもらうことにした。
 何と言っても切欠がイマイチ不明だったので、少しでも手がかりを掴む意味で原点は無視できない。そんな考えの元、俺は適当なマンションを用意した。
 こいつをカイトの拠点にしてもらい、俺はあっちこっちに跳びまわって情報収集に励むことにしたのだ。

(でもまあ、芳しくなかったけどな…)

 日本国内に留まらず、各国の主要都市をあちこちと飛び回ったが結果はさっぱりだった。ここがどこが舞台になっているか全く分からなかったので無駄足を踏んだと言ってもいい。
 思いつく限りの作品に関与しそうな都市、あるいは学校名なんかがないか調査したがピンとくるものがなかったので、俺はしばらくしたら運び屋『ライナス』の仕事を控えるようにした。
 で、原点回帰というか一番確率が高そうな都内に焦点を絞り、“それらしい人物”を探そうかと考えた。
 有体に言って“主人公らしい、もしくは登場人物らしい”特徴を持った人物から、アタリをつけようと視点を変えてみたのだ。
 これは、ここが俺が知らない作品だった場合、舞台となる場所が現実世界じゃない可能性もあるっていうのと、場所よりも人物に絞った方が推測が立てやすいと踏んだからに他ならない。

(主人公になるヤツってのは、やっぱ目立つだろうしな。味方だろうが敵役だろうが、周囲の人間も含めればどうしたってアクの強いキャラが立つのは間違いない)

 もっとも、スポーツ作品だか恋愛作品だかさっぱり分からないので、危うくスルーしてしまう可能性も十分にあった。
 が、そんなものは杞憂に終わってしまった。と、先ほどあった折原臨也を思い出して正直脱力した。


 そもそも、都内に情報を絞ってみれば池袋の話題が出るわ出るわ。
 軽くネットで情報収集しただけで、「なにソレ?」というネタがひっかかるのだからアホくさくなる。
 いや、そういうネタになるような――それこそ幽霊とか、怪物とか――は、あちらの世界でも認知していたし、こちらで意識して調べてみればそれらしい存在には気づくことができた。
 ついこの間だって自称デュラハンだという存在とお知り合いになれたし、どういうわけかメル友にもなったのだからそんなに驚くことでもないのかもしれない。

「そういや、ジンもカイトもそっちに知り合いいたような…」

 幻獣とか妖精を紹介されたこともあった気がする。というか、考えてみると幽霊と手紙交換もしたことあった。
 ああ、自分も大概ネタのような経験をしてしまったために、気づきにくくなってたのか。と何だか自己嫌悪に駆られた。自覚すると何だかむなしい。

 気を取り直して深く息をつくと、広げていた円にチラリと人が動くのが触れる。
 視線を下に向ければ、ちょうどビルの出入り口からファー付の黒いコートを羽織った折原臨也が出て行くのが見えた。

(さて、とりあえず素行調査でもしてみるか)

 携帯灰皿に煙草を入れて押しつぶしつつ、ひょいと隣のビルへ飛び移った。念のため、絶で気配を断つのも忘れずに。

(しっかし、部屋の中が盗聴器だらけって流石の俺も引くわー。誰がしかけた知らないけど、何だあの念の入れよう? いくらなんでも過剰すぎないか?)

 基本の電話やコンセントは勿論、部屋のあちこちで会話が網羅できるように設置されていたのは一体何のためか。
 折原臨也の人となりを調べた限りでは、相当性格に難があるようなので怨恨が濃厚であるが、初対面での話術や観察眼を見る限りでも相当頭が切れるのは確かだった。
 自己保身にも長けていそうだったのでそう簡単に隙を見せるとは思えなかったから、あれだけ過剰な監視を許していたことが意外に思えた。
 逆に言えば、仕事の腕を考えればあの男をマークするメリットが大きいからこそ、あれほど念入りに仕掛けたとも言えるが。

「……にしても。渦中の人物というよりは黒幕だよなぁ、アイツ」

 秘書と思われる女性の緊張具合からして、アポなしであの事務所を訪れたのは踏み込みすぎたかとも思えた。
 が、本拠であろうあの事務所を一度円で探りたかったのもあるし、少し餌をちらつかせて反応を見たかったのもある。
 過剰に反応したところからして、間違いなく黒だろう。“どう黒なのか?”を知るには情報が不足しているが、『ホルマリン漬けの首』がある時点で白だといわれても説得力がなかった。
 その首も、かなり奇妙な気配がしていたから疑念は強くなる。

「――…一度カイトに聞いてみるかな」

 判断に迷った時のカイトの意見は、正直重宝する。
 アイツの勘は鋭いから、詳しい事情を説明せずとも折原臨也かそれに近しい人間を見た上で、意見を聞いてみるのもいいかもしれない。
 そう思って携帯を取り出せば、人混みの先に山手線に乗り込む折原臨也の姿が見えた。


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▼以下補足。
・主人公は操作系が性格的に苦手です(笑)。なので偏見見解。
・臨也の事務所に盗聴器を仕掛けたのは、張間美香+α。
・蟻編後の主人公はある種無双状態(笑)なので、原作知識がなくても通常運転でこの動き。
・むしろ主人公基準で安全な世界という認識なので、臨也を押さえとけばある程度把握できるだろ?→大体こいつのせいじゃねぇかよJK。
・でも面倒だし、あんまり興味もないので静観。…予定でした!←という流れにしたい。
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